「ようこそ」という言葉をこれほど頻繁に口にする国は他にありません。そしてエジプト人がその言葉を口にするたび、それは本心からの歓迎です。悠久の歴史を持つ古代エジプト文明が人々を魅了し続ける一方で、現代のエジプト人も同じように驚くべき存在です。
アレクサンドリアの秘密を解き明かす旅
アレクサンドリアの魅力と隠れた名所
エジプトのダイビングと言えば紅海が有名ですが、アレクサンドリアの海に潜ることで、全く異なる特別な体験ができます。ここでは、古代ファラオ時代からローマ時代に至るまで、歴史の名残を海底で直接目にすることができるのです。歴史好きにとって、これはまさに時空を超えた冒険の旅。
水中考古学スポット
紅海のカラフルなサンゴや透明度の高い海とは異なり、アレクサンドリアの海は歴史的な遺跡の宝庫です。ここでは、沈んだ都市や宮殿、そして7,000点以上の歴史的遺物を発見することができます。
クレオパトラの沈没都市
このエリアで最も人気のあるダイブスポットは、アレクサンドロス大王が築いた「クレオパトラの沈没都市」。海底にはスフィンクス像、ローマ時代の円柱、そしてマルク・アントニウスの像などが眠っています。
第二次世界大戦の沈没船
近代史に興味がある人にとって、アレクサンドリアの海は第二次世界大戦の沈没船が眠る貴重なスポットでもあります。これらの難破船は、戦争の歴史を物語る水中博物館のような存在です。
上級ダイバー向け:深海の沈没船
本格的な冒険を求める上級ダイバーには、アレクサンドリア周辺の深海に眠る沈没船の探索がオススメです。これらの船は、時の流れとともに神秘的な姿を見せ、戦時中の勇気や苦闘の物語を静かに語りかけてきます。
初心者でも楽しめるWWII飛行機の残骸
経験の浅いダイバーでも楽しめるスポットとして、第二次世界大戦中に墜落した飛行機の残骸があります。浅瀬にあるため、特別なスキルがなくても安全に探索が可能です。透明度の高い水中で、歴史の一片を間近に見ることができる貴重な体験となるでしょう。
海洋生物との出会い
アレクサンドリアはサンゴ礁ではなく歴史的な海底遺跡で知られていますが、それでも多様な海洋生物に出会えるチャンスがあります。沖合の「オム・スーカン」では、ワシエイや時折ホワイトチップリーフシャークに遭遇することもあります。
ダイビングコンディションと注意点
アレクサンドリアの海の透明度は通常15フィート(約4.5メートル)以下と低く、ダイビングには挑戦的な環境です。加えて、政府の許可が必要であり、水中遺跡の保存のため、遺物の持ち帰りは厳しく禁止されています。
その他のダイビングスポット:シワ・オアシス
アレクサンドリアから西へ5時間の場所にあるシワ・オアシスもユニークなダイビングスポットです。ローマ時代の遺跡が残る澄んだ淡水の湖で、周囲にはベドウィンの村が点在し、文化的な体験も楽しめます。
アクセス方法
アレクサンドリアでダイビングを楽しむには、ボルグ・エル・アラブ空港(中東・北アフリカからの便が多い)またはカイロ国際空港(国際線が豊富)を利用するのが一般的です。カイロからアレクサンドリアまでは、バスや鉄道でスムーズに移動できます。
アレクサンドリアで味わう水中冒険
アレクサンドリアのダイビングは、歴史探索と海洋生物との出会いが融合した特別な体験です。サンゴ礁とは異なる、時を超えた水中世界を楽しみたい方にとって、この地はまさに理想の目的地。歴史と冒険が交差するアレクサンドリアの海へ、ぜひ潜ってみませんか?
作成日:2020年3月18日
更新日:2025年3月10日
アレクサンドリア旅行ガイド

