「ようこそ」という言葉をこれほど頻繁に口にする国は他にありません。そしてエジプト人がその言葉を口にするたび、それは本心からの歓迎です。悠久の歴史を持つ古代エジプト文明が人々を魅了し続ける一方で、現代のエジプト人も同じように驚くべき存在です。
ローマ円形劇場
ローマ円形劇場
ローマ劇場(ローマ・オデウム)について:アレクサンドリア、コム・エル・ディッカ
場所
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中央駅からの距離: 市街地から約1キロ、駅に近い。
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周囲の環境: 現代のアレクサンドリアに囲まれ、古代の都市が現代の道路レベルの下に隠れています。
発掘
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発掘チーム: ポーランドの考古学者たちが継続的に発掘を行い、エリアを拡張しています。
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展示: 観光客が有益な訪問を楽しめるよう、詳細な看板が設置されています。
特徴
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メインの円形劇場: 元の座席と白い床がそのまま保存されており、訪問者は座席に登ることはできませんが、上からその景観を楽しむことができます。
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小さな講義室: 大規模な教育施設や大学のような複合体の存在を示しており、600~700人の学生を収容可能です。
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浴場施設: 蒸気室やフィットネスルームなど、現代のジムに似た社交・余暇施設が完備されています。
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鳥のヴィラ: 鳥を描いた精緻なモザイクが保存されており、その保存状態は素晴らしいです。
意義
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学問的意義: 古代アレクサンドリアにおける重要な教育機関であった可能性を示唆しています。
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保存状態: モザイクや構造物が優れた状態で保存されており、ローマ時代の都市生活の様子を知ることができます。
訪問者の体験
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雰囲気: 現代都市の喧騒から離れ、植物に囲まれた静かな環境で、平穏なひとときを楽しめます。
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追加展示: アレクサンドリアのファラオ時代の町から出土した破片が展示されており、都市の古代の歴史を垣間見ることができます。
アクセス
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入場: 訪問者にとってアクセス可能で、遺跡の保存状態を保つことに重点を置いています。
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ガイドツアー: より深い理解を得るためのガイド付きツアーも利用可能です。
歴史的背景と魅力
ローマ・オデウム(ローマ劇場)は、エジプトでのローマ建築の卓越した例として、アレクサンドリアの歴史の中で貴重な存在です。コム・エル・ディッカという地域にあり、「瓦礫の丘」または「ベンチの丘」という意味の名前が示す通り、この場所はアレクサンドリアの歴史的な遺産の一部です。
1960年に都市開発の中で偶然発見されたこの劇場は、ローマ、ビザンティン、イスラム時代の遺物を発掘することとなりました。4世紀に建設されたこの劇場は、比較的小さいながらもローマ時代の美学を反映しています。13段の段階的な席がギリシャ様式に従って配置され、白または灰色の大理石で作られた座席が並んでいます(最前列のみ赤い花崗岩で作られています)。座席に刻まれたローマ数字の痕跡からは、当時の座席割り当てシステムを垣間見ることができます。
この劇場は、最大で700〜800人の観客を収容でき、さまざまな公演や集会に使用されました。元々は音楽のためのオデウムとして設計されましたが、時代を経るごとに、ビザンティン時代にはディスカッションや集会の場として利用され、廃墟となるまで重要な役割を果たしました。
発掘により、劇場周辺でローマ時代の浴場、講義室、そして小さな村が発見されました。その中でも「鳥のヴィラ」が特に注目されており、精緻なモザイクが保存され、ローマ時代のアレクサンドリアの豪華さと日常生活を垣間見ることができます。これらの発見は、アレクサンドリアが学問と文化の中心地であったことを証明しており、エジプト、ギリシャ、ローマの影響が見事に融合した都市の歴史を物語っています。
アレクサンドリアのローマ劇場を訪れることは、単なる古代遺跡への旅ではなく、ローマ時代の優雅さと建築の卓越性を体験する貴重な機会です。エジプトにおいて規模は小さいものの、歴史的価値が非常に高いこの劇場は、アレクサンドリアの物語において欠かせない章を成しており、探求者や歴史愛好者にとっては必見の場所です。
作成日:2020年3月18日
更新日:2025年3月10日
アレクサンドリア旅行ガイド

